鉄分には種類がある?ヘム鉄・非ヘム鉄とは?

いろいろな野菜

鉄分は「鉄分」とシンプルに考えていましたが、実は「種類とそれぞれの特徴」があったようです。

鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類がある

●「ヘム鉄」
赤みの肉や魚、レバーなどの動物性食品に含まれている。
吸収率が良い

「非ヘム鉄」
野菜や大豆、穀物、海藻類などの植物性食品に含まれている。
吸収率が悪い

「ヘム鉄・非ヘム鉄」の特徴

●ヘム鉄
・鉄がたんぱく質に覆われているため、タンニンや食物繊維などの影響が少ない。
・たんぱく質と結合している鉄分。
・タンニンなど影響が少なく、吸収阻害を受けにくい。

・吸収されやすい。
 吸収率は「10~20%、または10~30%」

・ヘム鉄は、たんぱく質に包まれているため、吸収阻害を受けにくく、胃腸障害が起こりにくい。

●非ヘム鉄
・鉄が覆われておらず剥き出しのため、タンニンや食物繊維などに影響を受ける。
・タンニンなどに吸着してしまい、吸収が阻害される。

・吸収されにくい。または、ほとんど吸収されない。
 吸収率は「2~5%、または1~3%」

・吸収時に胃でフリーラジカル(活性酸素)が発生し、胃痛、むかつき、吐き気、便秘などの胃腸障害を引き起こしやすい。

鉄剤や鉄分サプリメントは、人によっては、胃痛・吐き気・便秘などの副作用があると聞いていましたが、こういう理由だったようです。

多くの鉄剤やサプリメントで使われている鉄分の成分「ピロリン酸第二鉄」は「非ヘム鉄」になるそうです。
まさに、胃腸障害を起こしやすい非ヘム鉄です

ヘム鉄の方が胃腸障害が起こりにくいらしいですが、鉄剤やサプリメントでヘム鉄が使われている物は少なく、価格も高くなってしまうデメリットがあります。

まとめ

レバーは苦手なので「野菜類で鉄分を摂る方法はないか」と思っていたのですが、非ヘム鉄の吸収率が低くて驚きました。

ヘム鉄が含まれるレバー類でないと鉄分補給の効果は薄そうです。
吸収率がいいはずのヘム鉄でも「10~20%くらい」と考えると、鉄分不足になるのも分かる気がします。