子供の頃、晴れて欲しい日に友達と作ってつるした思い出があります。
ほのぼのとした印象がありますが、その由来は意外と怖かったようです。
てるてる坊主の吊るし方
元は、中国の伝説「掃晴娘(サオチンニャン)」が起源。
・掃晴娘は、白い紙でできた女の子に赤の服を着せ、箒を持たせた紙人形。
箒で雨雲を払ってくれるといわれている。
・長雨を止めるために竜神の妃となった少女・掃晴娘を偲んで、雨が続くと掃晴娘を模した人形を吊るす。
日本に伝わって変化したものが、
・長雨を止めるためにお坊さんが祈祷をしたものの、雨が止まなかったので首をはねられてしまった。
その首を白い布で包んで吊るしたところ、次の日は晴れたそう。
日本の方はストレートに物騒ですが、中国の方は、いわゆる花嫁という名のイケニエじゃ……。
てるてる坊主の吊るし方
実のところ、正しいやり方があるなんて思ってもみませんでした。
1・てるてる坊主に顔は描かないままにする。
2・晴れて欲しい日の前日に。
3・南天の木に吊るす。
「難を転じる」に通じているため、晴れに転じてもらう。
4・太陽が見える位置、または南側に吊るす。
晴れてくれる様にお願いするため。
吊るす木が指定されているなんて、思っても見ませんでした。
南天の木かぁ……まあ、あればという事で。
てるてる坊主に顔を描いてはいけない
てるてる坊主といえばスマイルマーク、笑顔が描かれているイメージがあります。
しかし、「顔を描く」というのはやってはいけないそうです。
・顔がにじんでしまうと、泣いてるような顔に見えて雨を引き寄せてしまう、と言われている。
・晴れたらお礼として、顔を描くので、その前に描いてはいけない。
昔は墨を使って、顔を描いていたと思うので、にじむことが多かったんじゃないかなと思います。
現代の油性マジックなら大丈夫かも?
てるてる坊主の処分方法
・晴れた場合:感謝をこめて顔を描く。
昔ながらの方法としては、
「お酒をお供えして川に流したり、お守りなどの様にお寺や神社でお炊き上げ」をするらしいですが、
お礼に「お酒を頭からかけて(飲ませて)、袋などに入れてゴミ箱へ」
という方法でもいいらしいです。
・雨が降ってしまった場合:顔を描かない。
晴れなくても、てるてる坊主にお礼を伝えて、袋などに入れてゴミ箱に。
逆バージョン・雨を願う「ふれふれ坊主」
てるてる坊主を逆さまに吊るしたり、黒いてるてる坊主にした場合、
雨になってほしいと願う「ふれふれ坊主」になるそうです。
・北側に吊るす。
太陽が昇らない方角。晴れを願う反対。
・ほかにも「あめあめ坊主」「るてるて坊主」などの呼び名もある。
「るてるて坊主」まさに逆ですね。